時事その他についての考察

宇露戦争について日本人の言っていることのほとんどは無意味

ほとんどの人が侵略したロシアを非難する。稀に地政学の観点からロシアの立場を説明する人がいる。

開戦から何年もたって話題になることも少なくなっていたが、ドナルド・トランプが大統領に再戦して状況が変わってきたのでまた再燃している最中だ。

端的に言うと、どっちが正義とか悪いなどということを、しかも日本人が日本で言うことにほとんど意味はない。

何故なら日本国には状況を変える力がないから。

西洋もそれは同じだが、彼らにはまだ外交力がある。

多少は当事者を動かす力を持っている。

日本にできることは現実を見据えて対処することだけだ。

その現実とは、世界は既にパワーポリティクスの時代に入っているということだ(もっと厳密に言うとそれが露わになったということ)

力による現状変更を許してはならない、などという言説に既に意味はない。もうそれは起こってしまっているのだから。

誤解する人も多いだろうが、パワーポリティクスの時代は必ずしも戦争の起こりやすい時代ではない。

敵対する要素のある国々同士に勢力の均衡が保たれれば基本的に戦争は起きない。

だから各々防衛力を強化し、利害関係の一致する国々と同盟を結び、抑止力を保ち続ける努力をし続けることが肝心となる。 

日本は今時戦争においては地理的に離れているので今述べたことを客観的に捉えやすい。

だから嫌ロシアに囚われている西欧に比べて考え方を変えやすい環境にある。

それでも時間の猶予はさほどない。

増税などはやめてすぐにでも積極財政策を実施して国力を高め、現実に対応しなければならない。

時間の猶予はない、とは言った。我々日本人はつい日本の悪い所ばかり目についてしまう。でも実は諸外国も駄目駄目なことでは日本と大差はない。

だから慌てる必要はない。しかし急がなくてはならないのも確かなのだ。