アメリカのペロシ氏台湾訪問に反応した形の中国の軍事演習。その演習図に驚いた人は多いだろう。
中国は今まで何回となく、台湾を威圧する形の軍事演習を行ってきたが、それは中国側から台湾に、一つの方向のみから行ってきた。(もしかしたら違うかもしれない。私が知らないだけで既に台湾を包囲した形での演習をしていたかもしれない。そこまで詳しく知っているわけではないので)
それが今回は台湾を完全に包囲する形での演習となった。
中国側は、ペロシ氏の訪台に際して最大級の警告を発していた。でも、勿論、戦争するわけはないので一体どうするのかが注目されていた。その答えがこれであった。(ついでに言える問題ではないが、日本のEEZラインを無視するという暴挙にも出ている)
そうして、まだ中国の挑発は終わっていないのかもしれない。
私はそれほど歴史に詳しいわけではない。しかし、おそらく歴史上、ここまで緊迫してなお軍事衝突が起きなかった例は少ないのではないか。(力の大きく劣る側が戦わずして降伏したという例はたくさんあるだろうが)
現実に現代の東アジアに生きる当事者という視点を外して、視点を利害関係が無く客観的に見ることのできる後世の人間、もしくは直接の関わりないスイス辺りの人、または地球を観察している宇宙人に置いて現状を見ると、これで戦争に発展しないわけがない、とほとんどの観察者は判断するのではないか。
何も危機感を煽っているわけではない。冷静に見て現状はそれくらいの所まで来ているのではないか、と言いたいのだ。
しかし、これは本当に幸いなことなのだが、戦争はまだ起きていない。
まだ我々はこれを阻止することができる。
多分あなたは笑うだろうが、そのためにはまず歴史を学び直すことが必要だ。
歴史を精細に分析して、戦争の危機からそのまま軍事衝突に至った例、これを回避して平和が保たれた例を調べ、その経験、知識を現状に当てはめなければいけない。
言っておくが、我々は既にロシアとウクライナの戦争でそれに失敗している。
現状の当事者国は中国と台湾であるが、勿論、これは中国とアメリカの直接対決に至る道である。ウクライナには申し訳ないが、世界、歴史的に見て重要度が違う。
次は失敗は許されない。
日本も含めは関係各国には賢明な判断を期待し、かつこれを祈る。