時事その他についての考察

プーチンの誤算。ロシアの軍隊の特徴。

ロシアは守りには強いが、攻撃は弱い。

そう言われれば一番に思い出すのはアフガニスタン侵攻の失敗だろう。しかし、もっと典型的で、かつ、現在のウクライナとの間での戦争と似ている例がある。

第二次世界大戦が始まってから三ヶ月後に起こったフィンランドとの戦争である。

ロシアは戦力で圧倒していたのにも関わらず大苦戦、大きな損害を被り三月後に停戦となった。

《但し、この戦争でのロシアの目的は、国境を接するフィンランドがナチスに利用されてバルチック海の制海権や、自国、特にレニングラードが侵攻を受ける危険に晒されるのを防ぐ、という意味があった。講和条約で戦略上の要衝を入手することが出来、それらの脅威は抑えられたのでこの戦いは戦略的には成功したと言えなくもない。だが、結局、フィンランドはその後、ソ連の脅威に対抗するためにナチスと協定を結び、自国内をドイツ軍が通過する権利を与えた。そうして、実際にナチスのロシア侵攻とともにそれは実行に移されることになった。すなわち、ロシアの当初の懸念は現実のものとなった。つまりは大局的には失敗している》

《本来ならば、ここで近代以降のロシアが関わった戦争の一覧を表示するべきなのだが、その知識も意欲もないのは陳謝すべきだろう》

二つの例だけで結論をだすのは性急とも言える。しかし、改めて思い起こすと一見、好戦的に見えるロシアは意外にも自国と繋がっている場所の他では大きな戦争は起こしていない。

他の例でいうと、少し時代は遡るが、クリミア戦争、日露戦争となる。勿論、いずれの争いもロシアは敗北している。

対してロシアの輝かしい戦史といえば、ナポレオンのロシア戦役、革命後の海外諸国の干渉戦争に対する勝利、第二次世界大戦といずれも防御戦争である。

また、それらは勝つには勝ったが、大きな損害を受けたということも共通している。

すなわち、ロシアというのは、初め苦戦しつつも、粘り腰で踏み止まって押し返す、という特徴があり、これは防御には向いても攻撃には適していない。

今回、ロシアはそういう自国の特徴を省みずき下手な攻撃を仕掛けてしまったと言える。

今後の情勢は不明だが、今の所、ウクライナの中立、クリミア半島でのロシアの主権の承認と東部二州の独立など、一応はロシアが戦略的には勝利する可能性も大きい。

しかし、対フィンランド戦争での例にあるように、バランスを崩す行いと自国の脆弱性を晒した行為は結局は自国の利益を損なう可能性が高いと思われるのである。

また、ウクライナの人々には申し訳ないが今時の戦争は、その実際の帰結がとうなるのかよりも、新冷戦が実際の戦争に変わる契機となる危険の方が世界中にとっては重要だ。

戦争はやはり経済の苦境が原因となることが多い。

ロシアに対する制裁は、西側諸国をも傷つけている。

新型コロナにより収縮した世界経済、構造的とも思える(共通する少子高齢化が大きな原因だろうから)先進と言われる諸国の成長率の鈍化。格差の拡大。

第三次世界大戦への条件は整いつつある。

これをどう乗り切るのか、乗り切れるのかは我々一人一人にかかっている。

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