時事その他についての考察

食料安全保障の改善が最優先事項

タイトルで話は終わっていることですが、一応続けさせて頂きます。

実務を担当されている方々はすでに動き出していると信じたいです。

コロナ禍で改めて明らかになったことの一つは、多くの国々で一斉に必要になったものはとても手に入り難くなるということです。

マスクがそうでした。消毒用アルコール、医療用の手袋もそうです。

それらも無ければ大変ですが、ヒトが生きるのにもっと必要なものは、水と食べ物です。

日本では、国全体として水が足りなくなることは、供給する設備が一斉に壊れたりしない限り考えにくいことです。

しかし、食料は、その自給率はいまだに下がり続けており、外国から入ってこなくなれば私たちは飢えてしまいかねません。

この問題は、長年一部の人たちが訴えてきていたことですが、先送りにされてきていました。

《わたしが印象深かったのは、亡くなられた野坂昭如さんが、その死のほとんど寸前まで、ことあるごとにこれを訴えていたことです。なんといっても、「火垂るの墓」の作者ですから》

根本的に解決されなかった理由は色々あるでしょう。

一つは、どうしても現実に起きる気がしないように思ってしまっていたことでしょう。

自由貿易の世界で、外国からモノが買えなくなるなどということは想像しにくかったのはわかります。しかし、それは現実を見ていなかったことだったことがはっきりしました。何時なんどき、食料を輸入できなくなってもおかしくなかったのです。

もう一つ、わたしに思い付くことが出来るのは、日本は工業製品を輸出して荒稼ぎしていたために、国内の食料生産を関税で守るということがやりにくかったということです。

外国からみると、ひとにはモノを大量に売っておいて、自分は買わないなどということは許せないことですし、外交的に攻撃しやすい点でもあったわけです。

我が国は今も輸出国ではあるのかもしれませんが、もはやかつての日本ではありません。今や全盛期の遺産で細々と食いつないでいるようなものでしょう。

関税や補助金などで自給率を上げようとしても、外国からの抵抗は前ほどではないはずです。

《それとも万一の時も、玄米と野菜と魚があればいいのかな。それならそれで、そこの生産はしっかりと守ってほしいです》

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