時事その他についての考察

そもそもイスラエルガザ紛争は何故起こっているのか

日本人の多くは、何故イスラエルが民族浄化を行っているのかがわからない。

自らの生存圏を拡大したいのはわかる。またハマスに対する怒りからの過剰反応になっているのか、とも想像はできる。

しかし、国際社会からの非難、信用の失墜などデメリットが多すぎるのにそれを続けているのは何故か。

それは、彼らの根本的な精神の拠所であるユダヤ教がそれを要求しているからだ。

ユダヤ教とは、ユダヤ人がユダヤ人のために作った宗教である。その特徴として、他民族に対する配慮などは一切ないことがある。

聖書のなかには、それまでのユダヤの歴史も書かれている(当然、我々から見ればその多くはフィクションであることは明らかだが)自分たちの土地を獲得するために他民族を殲滅せよ、とその神は命令するのだ。それも何度も。

何故そのような過激な教義になっているのかというのは、中東という過酷な自然環境のなかで生き残るためには他民族に対する情け容赦のない政策が必要だったのだろうから、と想像できる。もしかしたらその他民族も同じような思想を持っていたのかもしれないが、そうであったとしても、その思想、宗教は失われてしまっている。

イスラエルはユダヤ教の教えを国家の根本教義としている。 

何しろ近代において、ユダヤ教を信じる者たちが、ユダヤ国家の再建を目指して”約束の地“に集結した国家なのだから。

そうして、その国家成立以降に彼らが行っていることは、正に古代ユダヤ国家と同じく、他民族を排除していることだ。

彼らにとって、パレスチナに対する民族浄化は正しいことなのだ。勿論、現在はユダヤ教が成立した当時とは、倫理感も世界に対する認識もまるで違う。だからイスラエルのなかでも紛争に反対する勢力もあるだろう。

しかし、くり返すが、今イスラエルが行っていることは国家の根本方針に沿っていることなのだ。だから理屈でこれを止めることは難しい。

理屈で無理ならばどうすればいいのかというと、経済または軍事力、すなわち、力で言うことをきかせるしかない。

そうして、それができるのはアメリカだけだ。

しかしながら、そのアメリカは国内要因ではっきりとした反イスラエル政策をとることができない。

すなわち、どうしようもない。

それでも何らかの方法はあるのだろうし、それは行わなければならない。

これは必ずしもパレスチナの人々のためばかりではなく、世界の人々が平穏に、世界秩序を信じられるために(国が犯罪者を捕まえなければならないのと根本理由は同じ)紛争は止めなければならないのだが、しかし例えばバイデン大統領はそれをそれをやるとおそらく辞任に追い込まれるだろう(そうなると次期大統領はトランプで決まることになる)

本来、やらなければならないのに出来ないのは、今の日本で脱税議員たちが捕まりもしないのと構造は同じだ。

パレスチナのことにも触れなければならないだろう。

イスラエル国家の成立時、パレスチナ人は領土分割に対する国連の裁定に反対した(反対したことはパレスチナ人でなくても理解できる。国連裁定はイスラエル寄りであった)そうして戦争を起こした。そして敗退した。

その結果、事実として国連裁定どおりに境界は決まった。

しかし、パレスチナはそれに反対し続けた。そうして、戦争を仕掛け続けた。そして、その全てに負けた。負け続けた結果、実質的な領土は狭まり続けた。

途中で最終的な領土を確定する機会は何度もあっただろう。パレスチナは原則に執着してそれをしなかった。今もしようとしない。

ここまでは事実を述べたつもりだ。誤認があったら申し訳ないが。

ここからはパレスチナが取るべき道を示すが、これは僭越以外のなにものでもないので聞き流して頂きたい。

まずはここまで負け続けているからには領土回復は無理だ。従って、今持ち続けられている実質領土を確定することでイスラエルと合意しなくてはならない。そうして、イスラエルがそれを破棄できないように国際社会を巻き込まなくてはならない。

その際、ハマスなどイスラエルに敵対する勢力を排除しなければならない。また、今後、イスラエルにテロ攻撃を仕掛ける勢力が生まれた時には、それを取り締まることを確約し、その方法論もイスラエルが納得できる仕方で提示しなければならない。

しかし、おそらくなのだが、ハマスなどとパレスチナはほとんど同体であり、これを排除するのとはできない。

そうであれば、誰にもどうすることもできない。