時事その他についての考察

カスタマーハラスメントほど馬鹿馬鹿しいものはない

問題は顧客にあるというよりも、企業側にある。

解決方法は簡単であって、問題が起きた時、現場で事にあたっている者たちが、それが自分たちで解決できるかどうかを判断できるようになればいい。そして、解決できない問題であれば、それを上に回すということが徹底されればいいだけだ。

その判断を適切にさせるためには、企業の上層部は従業員の評価を理不尽な形では行わないことを理解させればいい。(すなわち、上に報告するのとで自分の評価などが不当に悪くなるのではないか、という怖れをなくさせる)

カスタマーハラスメントを受けやすい業界に属する企業で、これだけ世間で話題になっているにも関わらず、会社は従業員を守るということをはっきりと表明していないのであれば、その会社は駄目な会社であることを自ら表明していることになる。

店舗でもあるでしょう。従業員が顧客とトラブルになった時、その場の責任者がすぐでてきて対応する店舗と、いつまでもトラブルを起こした者だけが対応していて、その上の者がでてこない店舗が。

実際、責任者のなかには問題の報告を受けても自分でなんとかしろ、と平気でいう者も沢山いる。そこまで酷くなくても、だらだらと対応を遅らせてなかなか自分で処理をしようとしない責任者は多い。

そのスケールを拡大させれば、駄目な企業の例が出来上がる。

実は、カスタマーハラスメントへの対応は企業のもつ問題の一部を象徴するものである。

これが示すのは、多くの企業が持つ、現場にすべてを押し付ける体質である。 

まあ、ほとんどの企業は現場からの情報を受けることはせず、ただ命令や指示を与えるだけではないだろうか。

その命令が頓珍漢であっても、現場というものは作業をしなくてはいけない。そして、責任感から何とか帳尻は合わせようと努力する。

そのように、情報の伝達が上からのものだけになっているとカスタマーハラスメントなどという問題に直面することになる。

そうして、組織というものは、何の努力もしないとそのように硬直化するものだ。

※顧客側のことを言うと、「お客様は神さまです」というのは、どこの店舗の客になるのかという決定権は絶対的に顧客にある、ということを表していることだ。店側も特定の顧客を拒むことはできる。しかし来たくないと思っている人を無理矢理顧客にすることはできない。どの店を選ぶのかは顧客側の絶対的な権利なのだ。