昔は、社会の要所要所で、責任感のある人がねじをきりきりと締めて、社会をきちんと廻していた感じを持っていたものです。例えば、ゴミ置き場が散らかっていると、黙って片付けてくださる年配の方、とか。
今は全体的にいろいろな仕事の質が下がっている気がするのです。仕事の質といっても、それほど難しいことではなく、多分そうだろうというだけで処理をするのではなく、きちんと確認をとる、という程度のことなのですが。
ただ、これはこっちが年をとって、相手の細かい失敗を昔より気にするようになった、など、世の中ではなく、わたし個人に原因があることなのかもしれません。しかし、これを確認するのは難しいことなので、ここは周りが変わった、という仮定で話をすすめさせてもらいます。ですので、読まれた後に“そりゃあ、きみの思い込みだよ”と思われる方には申し訳ないです。
一つだけ初めにいっておかなければならないのは、これは少なくとも、”近頃の若いやつは“という話ではないということです。確かに、事例としては若い人のものが多いのですが、年配の人も負けずにいい加減になっていると感じるからです。
本来は具体的な事例をあげて説明すべきなのでしょうが、煩雑で退屈なものになってしまうので割愛します。わたしが経験した限り、皆、同じです。そのことを職業としている人にたいして問題の処理の相談をしたときの答えが間違っている、しかも、当然やるべき簡単な確認さえいていないことがその原因である、というがかなり多いのです。さらに困ったことに、その場を誤魔化すために平気で嘘をつくことです。
いや、ここでやりたいのは、それに対する怒りを訴えたいのではなく、原因を考えたいのです。
・世の中が甘くなってきていて、失敗してもあまり困らないから。(わたしもほとんどの場合、最終的にか解決さえすればそれ以上彼らの手抜かりをとやかくはいいません。また、別ルートからでも問題が解決すれば、嘘を教えた人にあらためて苦情をいうこともまず、ありません)
・子供の頃から怒られる、という経験をあまりしていないので、失敗の程度の判断ができない。その結果、反省をしないので、行動が改まらない。
こう考えていくと、やはり、今の若い人は、ということになってしまいそうではあります。若くない人で似たようなことをするのは、それが通用する世の雰囲気に乗っかってのことかもしれません。
でも、なんだかんだいっても、世の中は廻っていくのでしょう。しかし、子どもの頃は、大人というものは、もっとちゃんといていると思っていましたが。皆、こんなにふにゃふにゃしているとは。