大谷翔平の一番といっていい位凄い所は、その圧倒的とも言える成績よりも、異常なまでの勝負強さではないのか、とずっと思っていた。
伝説とも言える日ハム時代での、投手のして先発、打者として一番バッターとして起用され、先頭打者ホームランを打った試合があったが、今だにそんなことが起こったことが信じられない(確かその試合は完封した筈だ)
WBCでのメキシコ戦で、普通に考えれば敗色濃厚であった9回の先頭打者として登場して、二塁打を放ったのも印象的だった。
しかし、それに増して大谷翔平が真にマンガの主人公のキャラクターに見える特性は、周りの能力を引き出す力ではないのかと思う。
いるんですよ、そいつがいるだけで周りが本来の実力を発揮できる空気を作れてしまう奴が。
何だかわからない。まぁ、周りを感化するのでしょうね。少し話は違っていまうのだけれど、昔の仲間で音楽をやっている奴がいて、そいつと音楽を聴いていると自分独りで聴いている時よりその音楽の良さがわかるということが良くあった。別に映画や小説の趣味が合う仲間がいて、彼と映画を観たりすると普段より映画が楽しめる、ということもあった。
一般にムードメーカーというと周囲を笑わせたりして雰囲気を和ませる人のことを言うだろう。
勿論、そういう人も貴重だろう。しかし、本当の意味でのムードメーカーというのは、知らない内に周りのパフォーマンスをも上げてしまう、大谷翔平のような人のことを言うのだと思う。