twitterでのドラマの感想をよく見る。どのドラマかによるけど、結構、面白い。
朝ドラの「虎に翼」の感想tweetもよく見る。
詳しく説明すると長くなるけど、今日の回(6/25)にドラマの中での悪役が活躍する場面があった。
しかし、これは私見だけれど、悪役ながら、その主張が全て間違っているわけではない。
※戦後の民法改正による、旧民法との相続の違いを問題にした話。旧民法では、父親の財産はすべて家督を継ぐ長男が相続する決まりであった。戦後の民法では妻である母親、更に長男ではない兄弟姉妹にも相続の権利があたえられることになった。この場合、悪役は長男であって、自分がこれからは家名を守るのだから母親、更に他の兄弟たちは相続を放棄するべきだ、というのがその主張である。
※これは私見であるが、戦後すぐであれば勿論、現在でも家を大事にする価値観があってもいい。そうすると、長男以外の子供や母親の人権が害されると考える向きもあろうが、それは法律で保証されているのだから、権利を主張したければすればいい。(そうは出来ない事情がある家もある、という人もいるかと思うが、そういった個別の案件をすべて充たすことのできる解決策などというものはない)
※特に戦後すぐであれば、昨日まで自分が財産をすべて相続して家督を継ぐのだ、と思っていた人が、いや、民法改正でそれはできなくなるのだ、と言われても納得できる筈もないだろう。
と、長々書いたが、どうだろう、今書いたことに賛同してくれる人たちもそれなりにいるのではないか。
しかし、twitterの中では長男は完全に悪者である。
その理由はおそらく、物語の中で長男が嫌な奴、悪い人というように描かれてきたからだと思う。
(「虎に翼」は油断できないのでこの先長男の印象が変わる出来事があるかもしれないが)つまり、tweetにおいて長男が完全悪の如く扱われているのは物語の流れに沿っているからに過ぎない。
言葉を変えると、その人たちは自分では何も考えていないのだ。ただ、物語が「いい人」と描いている人はいい人だと思い、「悪い人」と描かれていればその通りに思う。
全く同じ設定で、しかし長男は性格も良く周りの家族を大事にするが、家の存続は大事に思っているので相続は自分一人でするべき、と思っていたとしたら視聴者の多くはそれに理解を示すだろう。
そんな人たちに批評精神などが生まれるわけがない。
無理なのだ。
しかし、そういう人たちに罪があるわけではない。
ただ、愚かなだけだ。
理想家は、そういう人たちを啓蒙しようと頑張るだろう。
それは立派なことだ。
でもねえ、無駄だと思う。もう、思考法として、そういう人たちを食いものにする方法を考えていいと思う。
だって、実際商売で成功している人なんていうのはそう考えているだろうから。
そうして、食いものと言ってしまえば聴こえは悪いが、それは購買者が喜び、必要としているものを売っているのに過ぎないのだから。