時事その他についての考察

成田悠輔氏の集団自決発言と新型コロナで亡くなっている方々の年齢分布

令和5年1月14日現在、新型コロナウィルスの第8派は進んでいる。一日あたりの亡くなられた人たちは過去最高を記録しているとも言う。

しかしそれに対して政府は何も対応していない、どころか旅行支援キャンペーンを継続して行っているし、飲食代金の支援キャンペーンをやっている自治体もある。

マスコミも報道こそはしているが、大きく取り上げているわけでもなく、ましてや政府の無策に対する批判もしていないようだ。

我々一般市民にしてもなんとなく他人事のように感じている人が多い気がする。

自粛疲れもあるだろう。しかしそれにしても何かおかしい。感染者や犠牲者が多いだけでなく、医療現場の逼迫も続いているようなのだから。そうなるとコロナ以外の病症を持った人にも適切な医療が受けられなくなるかもしれないのだから。

漠然とその謎を考え続けていたのだが、何日か前にtwitterで見た投稿と、昨日のNHKのニュースでその謎の少なくとも一端はわかった気がする。

今回の感染急増の波の特徴として、犠牲になられた方々は、そのほとんどが60歳以上の高齢者だということらしいのだ。

勿論、今までもコロナ被害は若年層よりも年配の方により多く見られていたが、第8派においてはそれが更に顕著だという。

つまりは、我々の多くが、もしかしたら高齢者自身も含めて、心の何処かで、年寄りが犠牲になるだけなら問題はないのではないか、と思っているのだろう。

違う、と言われても困る。

これだけ感染が拡大しているのにほとんど対策が行われていない、という事実が、そしてそれに対する批判が皆無なのがそのことを証明しているのだから。

コロナとは関係ないが、成田悠輔氏の集団自決発言が物議をかもしている。

《成田氏の発言とは日本経済を立て直すためには高齢者の集団自決が起こればいい、という趣旨のもの。これは解説するまでもなく、社会保障費の拡大はそうならなければ解決できない、という意味だろう。一応私の見解を記すと、発言は現実を分析しているだけで集団自決しろ、とも、させろ、とも言っていない。現実にはそんなことができるわけもさせられるわけがないということは当然発言者本人も承知に決まっている。ちなみに他の媒体で、決定権のある地位から高齢者を除くべきという趣旨の発言もしている。どちらにせよ、成田氏は年寄りを信用していないことは確かなようだ》

物議というのは、当然成田批判ということになる。

しかし、くり返すが成田氏が言ったことは、我々も薄々感じて無作為にその実現に加担しているということは既に述べた通りである。

自分自身も考え、加担していることであるのに、それをはっきり突きつけられると激高する。(成田批判の多くは激高といっていい論調である)いや、激高しているということこそが、自らの痛い所に突かれたという証明なのかもしれない。

いずれにしろ、自分の行為、それに対する責任に全く気付くことがなく他者を批判する人たち。まともな話など、できるはずもない。

《念の為に言っておくが、成田氏自身にはそれほど興味はない。また、それほどの人とも思っていない。

私見だが、(本業での業績は全く知らないが)成田氏の特徴は倫理や先入観にとらわれずに人間社会を客観的に観ることができることにある。いわば蟻の生態でも観察しているかのように人間社会を観ることができる人なのだ。だから感情に乏しく、また感情に揺さぶられることがないので常に冷静に状況を見た上での発言ができる。しかし知性が際立って高いわけではないので、すぐれた洞察による提言などということがなされるわけではない。普通に当たり前のことを言っているだけである。(これはおそらく本人が一番知っていることだろう)》

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