独裁というのは、短期的にはいい効果を生むことがある。
ヒトラーもスターリンも権力を取ってしばらくは目覚ましいといっていい改革、成功をもたらした。(スターリンに関しては異論もあるだろうが)
どうしてそうなるのかは簡単といえば簡単なこと。
独裁が生まれるということは、それまでに社会的にも政治的にも混乱しており、それを糺すべき方向も分かり易い。
そうして、独裁というのは改革をしやすい政治体制だ。
だからその問題を直せば結果は出る。
しかし現実社会は複雑であり、人がその全てを見極めることはできない。
だから一時的な成功の後、つまりは明らかな間違いを直した後には、何有効な政策であるのかが分かる人はとても少ない。仮に更に成功することができても、それを長く続けられることはおそらく誰にもできない。
だからこそ権力というのは交代しなければならない。新たな知恵を持つものに替わり続けなければならない。
しかし、独裁はそれを許さない。
それが独裁が崩壊する理由であり、中国は陥ってしまっている状態なのだ。
これは日本は勿論、他の国々、国民にとっても危険なことだ。我々は細心の注意を持たなくてはいけない。