これは大袈裟に言うと脅迫になる。
人間なんてのは人類が誕生してからこの方、生きるのだけで精一杯だったのだ。
何とか生きて子孫を残す。それだけのものだったのだ。
それが異常なまでに豊かになったお陰で生活水準に気を配る余裕ができた。
それは大変に結構なことだが、そもそも我々はその余裕を生かすようにはできていない。
そんなことになっても、持て余して途方に暮れてしまうのだ。
でも、世間から、生き甲斐を持て、好きを仕事になどなど無茶な要求を出される。
まるでそうできないのは人として欠陥があるかのように。
そんなものに捕らわれることはない。
目の前にある、自分にできることを一所懸命にして、生きていけばそれでいい。