時事その他についての考察

沖縄基地問題

【そもそもいわいるジャーナリズムなるものが存在していれば、わたしがこんなものを書く理由はありません。今から書くことの半分位は、先日、飲み屋でたまたま隣にいたおじさんが、後輩らしき人にいっていたことと大体同じであり、つまり、それほど目新しいことをいうわけではないのです。にもかかわらず、放送や出版物ではあまり目にしないのは、彼らの程度がそれまでといってしまえばそれまでですが、つまりは商売をしているということなのでしょう。売り物になる言説を売っているのです。それは仕方のないことかもしれませんが、それでいて、我こそはジャーナリストである。とでもいいたげな顔を見ると、やはり嫌味の1つもいいたくなるというものです。とはいうものの、最終的には受け取る側、つまりは私たちのレベルの問題になってしまいますが】

大前提としていっておかなければならないのは、沖縄周辺に軍事力は置かれなければいけないということです。これを否定する論者もいますが、彼らは頭が悪いか、日本を潰そうとしているか、ただの人気とりかのいずれかだと断定していいと思います。その説明をするには、まず、地図を見て頂かなければいけません。千島列島から日本列島をへて、南西諸島、台湾まで、よくもまあ、数珠つなぎが続くものだと感心する位、ユーラシア大陸を塞ぐように島が続いています。大陸から太平洋進出を計るロシアと、特に中国の苛立ちは想像しただけでも怖くなる位です。

《それを見ても、ロシアがそう簡単には北方領土を返す訳がないことが解ると思います》

さらに東シナ海に目を向けますと、中国が外海に出るには南西諸島のどこかを通らなければならないこともすぐに見てとれます。(中国が台湾を絶対にあきらめない理由の大きな1つもこれでわかります。台湾があれば、そこから太平洋に進出することはとりあえず、可能です)

沖縄は、まさしく、幸か不幸か、南西諸島の要の位置にあります。(だからこそ、かつて琉球王国は貿易の中心地点として栄えたわけです)ですので、貿易の上でも、軍事上でも、沖縄周辺は東アジアでの最重要地点といえるわけです。

《アメリカはよく沖縄をかえしたなぁと思わないではいられません。したがいまして、沖縄返却の大前提として、軍事の上で日本の首根っこを押さえるのはアメリカにとっては必然といえます》

《沖縄周辺のどこに軍事拠点を置くべきかはわたしには判断できません。ただ、辺野古移転でなんとかまとまっていたのをぐちゃぐちゃにして、多くの人を不幸にしたのは鳩山元総理だったということは忘れることはできません。あの、おそらく日本憲政史上最低の総理大臣が生まれてしまったことは、本人の罪は勿論のこと、彼の資質、能力を知っていて、それを許した民主党の元幹部達、無批判だった政治記者の人達、許されることではないと思います》

但し、本来ならば、沖縄からアメリカ軍は撤退させてもいいのです。しかし、その場合は、代わりに自衛隊が沖縄に入らなければいけません。

この議論がないのはわたしには不思議です。現実には周辺諸国の反発、費用、日本国内の反発、アメリカの意向などを考えると今はあり得ませんが、将来は充分、検討されるべきシナリオです。

《念のため申しますが、沖縄の方々の悲劇を無視していいといっているのでは勿論、ありません。日米地位協定の改正は急務なのは昔からであり、いまだに手付かずなのは許されないことだと考えています。素人考えで恐縮ですが、昔から、適当な島を軍専用に出来ないものか、と思っています。また、人工島も、中国に出来て日本に出来ないわけはないだろう、と考えます》

もし、基地がなくなって、沖縄周辺が軍事的に真空地帯になったらどうなるのか?力の空白が生れた時、そこには必ず、新しい勢力が入りこんでくることは暴力団の、いわいるシマを巡る争いでも、国と国との勢力争いでも同じことです。アメリカ軍がフィリピンから撤退したあと、南沙諸島で何が起きたか?クェートが軍事的真空地帯になったとき、イラクがなにをしたか?はっきり申しまして、21世紀だろうと、帝国主義全盛期の19世紀だろうと国や人間のやることに大した違いはないのです。

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