時事その他についての考察

東洋水産のCMの話

(何かと話題のインスタントうどんのCMについて、Twitterのタイムラインに多数流れてきたのでざっとは批判、それに擁護を読んだ。気になってYouTubeに飛んで件のCMも観た。それで僭越だけど批判も擁護も少し的外れに思えたので自分の考えをしるす)

性的に不適切である、そんなことはない、という点が論点の中心になっている。

しかし、それは核心ではなく、付随していることに過ぎない。

あのCMを観て不快に感じる人が多くいるのは、CMで描かれている女性は、男性が女はこうであって欲しい、と自分勝手に妄想していることが正確に描かれているからである。(性的な部分はその結果であり、一部であるに過ぎない)

世の女性たちは長年、そういう男性の妄想につきあわされて、その型にはめられた。それに抵抗して型にはまらなかった人、また不器用でそれができなかった人は多くの場合笑われ、馬鹿にされることになった。そんな状態にうんざりし、怒りも覚えるようになるのは当然だろう。

あのCMに対する過剰とも思える怒りは、そういった抑圧も少しずつ減ってきていると思える中で、改めてそれが、億面もなく、堂々とこれ見よがしとも思える形で出てきたからだろう。

くり返すが、性的とも思える表現は男の勝手な妄想の(重要ではあるが)一部を示しているに過ぎない。本質はその妄想、願望があたかも未だに押し付けられていると思わされたことにあるのだ。