ロシアや中国が武力によって領土、領域を拡大している。
そのような状態が続く中で、アメリカの次期大統領であるトランプ氏がそれに追随するかのような発言を続けている。
具体的にはパナマ運河をアメリカの支配に置くこと、グリーンランドをアメリカの領土にすること、そしてカナダをアメリカが吸収すると言っていることだ。
実際にそれらが出来るか、というのも問題ではある。
しかし出来る出来ないに関わらず、ロシアや中国を止められる唯一の存在である筈のアメリカからそういう発言が出ていることが重要だ。
これは、ロシアや中国はならず者国家であるとか、所詮はトランプの言っていること、といった問題ではなかろう。
単純に、世界はそういう局面に入っているのだ、と考えるのが妥当だろう。
トランプ氏の発言は、アメリカを主体とした西洋国家群が何とか世界秩序を守るだろう、という漠然ととした空想、願望でしかなかったこと、こうあって欲しいという我々の欲望の反映でしかなかったことを晒したに過ぎない。
じゃあ、どうすればいいのか。
そんなことはわからない。ただ、個々人がどうすればいいのかを考え、少しずつでも実行する他はないだろう。