時事その他についての考察

現政権の改憲論者たちは要するに大日本帝国憲法を復活させたいのだね

朝ドラ「虎に翼」を観て、旧憲法では女性は結婚すると法律上無能力者とされることを知った。

かの「相棒」で官僚の上層部に明治憲法下の家父長制を是とする勢力が構成する私的組織が存在することが紹介されていた。

この辺りのことをつらつら考えていた時、現政権の改憲論者というのは、つまりは明治憲法を復活させたいのではないか、ということに気が付いた。

つい何年か前まで、改憲論というと、自衛隊の扱いをどうするのか、という、つまりは9条関連が語られていた。

そして、現在国民の多くは自衛隊の存在を憲法に明記した形での改憲には賛成しているのではないかと思う。

ところが、現政権が進めている改憲案はそれとは違う。

9条の改正もあるだろうが、緊急事態条項がどう、とか、基本的人権に関する条文をどう、とか、ちらちら聴こえることから判断すると、上記の結論に達せざるを得ない。

彼らの言い分としては、おそらく、アメリカのお仕着せの現憲法は間違っており、日本は明治の偉大な先達が作った大日本帝国憲法ことが相応しい、というような理屈なのではないのか。明治憲法の欠陥は、例の統帥権に関することだけで、それさえ修正すればいいのだ、とでも言いたいのだろう。

そう考えると、彼らの言説の筋道がすっきりするのだ。

ようわからないのだが、そういう信念、信条を代々伝えている家系が相当数あるのではないか。

そうして、そういう家系には一定の影響力があり、普通の教育を受けた人たちも取り込んでいるのではないだろうか。

彼らを理屈でやり込めることはできない。

議論して、その思想の無意味さをわからせることはできない。

つまり、彼らを説得することはできない。

何とかして、法の基で抑え込むしかない。