時事その他についての考察

盆暗としか思えない世襲議員が当選するのは悪なのか

まぁ、こう考えられるんじゃあないかと思うんですけどね。

有権者というのは、自分にとって都合のいい、自分の利益になる人に投票する。

世襲ということは、そういう利権がはっきり、しっかりしている。いわいる支持基盤が盤石なわけだ。

だから当選しやすいのだけど、それじゃあ駄目じゃあないか、というと、そんなに簡単ではない。それではワイドショーレベルになってしまう。

政策というのは、何かを選ぶことだ。何が必要とされているのかを判断し、それを選ぶ決断をする。

当然、何かを選んだら、何かが切り捨てられることになる。

例えば、財源の都合上、道路や上下水道などのインフラ整備を行うか、出生率向上や子育て支援を行うか選ばなくてはならないとする。 

どちらかを選んで、どちらかを切る。ここに正邪はない。あるのは為政者の行政判断だ。

そこに利権が絡もうと、しがらみがあろうと、そもそも利権団体の中から候補者が選ばべれていようと、それは政策そのものが間違っている根拠にはならない。

だから世間一般で言われる批判の多くは的外れだ。

じゃあ、世襲は問題ないのか、というとそういうことでもない。

世襲議員というのは、一般には利益団体に担がれている存在なのでその意向に逆らうことはできない。一つの意見だけを尊重してしまうことになる。つまりは、政策が硬直化してしまう。

世間一般に世襲議員の問題が取り上げられる時に言われるのは、その議員本人が得をしているじゃないか、ということだ。

それがいいとは言わない。しかし、個人やその家族、親族が謂れなき利益を得ているなどというのは比較的小さな問題だ。

それよりも、政策が変えられなくなる、時代の変化に対応できなくなることの方がより大きな問題なのだ。