時事その他についての考察

「ドラゴン桜」の煽り技

ドラマ「ドラゴン桜」のつかみの煽り技、それは第一話の最終盤、阿部寛が全校生徒をアジる場面にあります。

「世の中のルールは一部の頭のいい奴らが、自分たちに都合のいいように決めている。税金など、金に関する規則はわざとわかりにくくして、それを解読できず、面倒臭がって解読する気もない大多数の連中から金を毟りとる。勉強をして、奴らのやり口を学ばない限り、その言いなりになるしかない!」

大意としてはこういう感じだったと思います。これを聞いて、生徒たちも、我々視聴者も話に惹き付けられるわけです。

つまりは、「お前らはあいつらにいいように利用されている」という文言を使って、阿部寛も生徒や我々をいいように操っているわけです。

人の心を動かすっていうのは、たとえその動機が善意であろうと、詐欺的な技が必要なのです。

さて、何故阿部寛の煽り、アジテーションが効果的だったのでしょう。それは、私たちの既得権益に訴えかけるものだったからです。

儲け話を持ってこられても、これを冷静に断れる人は多くいます。でも、自分の持っている利益、権利がおかされていると言われて心が悪い方向に動かない人はほとんどいません。

人間は皆、いや、おそらく、生物は全て、その既得権をおかされることには過敏に反応します。これは生き残るために必要な本能なのでしょう。

阿部寛の演説は、これをついたのです。だから、生徒たちも、我々も自分の足下が揺らぐような不安で不快な感覚と、ゆっくりと広がる怒りの靄に動かされて、その話に食い付いたのです。

何でこんなことを書いているのかというと、「ドラゴン桜」のパート2が始まるということで、旧作であるパート1の再放送がやっているので、第一話を(半分位)観たからです。

阿部寛さんはすごいですね。既に完成されています。と、言うよりも、やはり再放送しているもっと昔の作品であろう「できちゃった婚」でもう、完成しています。「できちゃった婚」では他の共演者がまだ若く、未完成なので、一人だけ別次元です。それに、さっき言いました演説での長台詞、今より発音が明瞭で聞きやすかった気がしました。阿部寛さんの唯一の欠点は滑舌ですので、あれが今でも出来るなら無敵なのですが。(ヒット作も多い人ですが、個人的には映画「チームバティスタの栄光」と「ゼネラルルージュの凱旋」二部作での厚労省の官僚の役が最高です。でも、今は竹内結子さんを見るのが辛いので観られませんが)

共演者では、野際陽子さんが安定の演技をしているのと、長澤まさみさんは微妙な感情を表すのが相変わらずうまいですね。気の毒なのは新垣結衣さんで、いわいるギャルの生徒役なのですが、新垣さんの可愛らしさを潰すようなメイクなのはあんまりでした。

※その後第三話の頭を観たら、やはり阿部寛さんの台詞は聞き取りづらく、しかし、ガッキーはちゃんと可愛かったのでした。

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