あらためてドナルド・トランプという大統領について考えてみました

ドナルド・トランプ氏については語りつくされているのでしょうが、それと同じことをいうようになるのをとりあえず恐れずに書いていきます。(それらの文は余り読まないので知らないのです)

どのようなやり方であっても、政治を学び始めたときに気がつくのは、政治というのは地道な努力の積み重ねによって行われるということです。一気に何かを変えることなどはできませんし、好ましいことでもないでしょう。

これは仕事でも、勉強でも、スポーツでも全部同じです。才能というのも勿論ありますが、それは一瞬のきらめきであって、持続させるためには凡人と同じ地道な努力が必要です。そうして、私たちも生きているからには多少なりともやってきていることです。でも、忘れちゃうんでしょうね。一つには、自分で考えずに他人にやらされた人たちが多いのかもしれません。そうして、大体の人は若いころの努力で得たものを頼りに、残りの人生を過ごしているようです。(手を抜いているといっているわけでは勿論ありません。皆さん、獲得した技量の中で最善をつくしておられます)

そういう自分を振り返らずに、自分はもう努力という名に値することはしていないのに、他の人はそれをし続けるのが当然といった態度で他人を批評できるのは不思議なことでもありますが、人というのはそういうものなのでしょう。皆、スポーツ選手や芸能人に対して好き勝手なことをいいます。政治家もその相手の一つです。ドナルド・トランプという人は、そういう無責任で無知な政治批判をそのまま現実にやっちゃっている人です。(日本にも鳩山元首相という、同じことをやった人がいました)

ところで、政治というものは一人の人間の好みで出来るものではありません。それが現実に行われているということは、それが求められているということでもあります。トランプ氏の行っていることでも、例えば中国との対立は、よほどの政治的技量と信念がないと避けられないことなのでしょう。しかし、そうではないこともあります。世界的な温暖化阻止政策からの離脱、イランとの対立、過度なイスラエル寄りの政策によるパレスチナ抑圧とアラブの分断、これらは大衆酒場での放言をそのまま実行しているようなものです。特徴的なのはトランプ氏の政策(というほどのものではありませんが)はほとんどが物事を壊すことであることです。気に入らないものは壊す。なんとか妥協点を見つけようともせずに、壊す。子供のやることです。トランプ氏がほとんど一瞬にして壊したものを作り上げるのにどれだけの人たちがどれだけの時間と労力を費やしてきたのか。

ドナルド・トランプ氏が実業家として成功できたのも、政治が人々が比較的自由に経済活動ができるように環境を整えていたからです。その環境を整える、地味で評価のされにくい役割を担っている人が実業家並の感覚で思慮に欠ける勝手なことを初めてしまったら世の中はガタガタになってしまいます。

トランプ氏はおそらく、掃除婦などは歯牙にもかけていないと思いますが(違ったらごめんなさい)ご自慢らしい自社ビルも、三日も掃除されなければゴミだらけの薄汚れたものになってしまいます。

あなたは「それは仕事だろう」というかもしれません。しかし、たとえ対価を払っていようと自分には出来ないこと(トランプ氏には体力的にきつそうです)またはやる時間がないけれども必要なことを代わりにやってもらっているわけですから、これはお互いに助け合っているということになります。

そうして、本当はお金とは関係のないところに大切な仕事があります。わたしがいわいるシフト制の職場にいたときの事ですが、各人が入れ替わりに仕事をしますので、仕事に使うものは使った者がきれいにするのですが、玄関先とか更衣室などの掃除係は決まっていませんでした。そういった、ちょっとしたところをきれいにしてくれていたのはパートの女性たちでした。勿論、掃除代が出ていたわけではありません。また、わたしの近所は独り暮らしが多いようで、ゴミ捨てのマナーなどは酷いものです。放っておいたら収拾がつかなくなってしまうぐらいですが、近所のおじさんがいつも黙って整理してくれています。

わたしが尊敬かつ軽蔑する内田樹さんも昔書いていましたが、世の中を支えているのは政治家やお役人、また優秀な実業家だけではなく、こういう、誰かがやらなければいけないことを淡々とやられる方々なのではないでしょうか。

トランプ氏が滅茶苦茶にしたものを黙々と改めて作り直そうとされている方々はきっとおられると思います。

しかし、それにも増して罪深いのは他の共和党議員たちではないでしょうか。トランプ氏の弊害について彼らが知らないわけはありません。党や自分の目先の利益ではなく、もっと先の利益、また国や世界の行く末を考えれば“トランプ降ろし”があってしかるべきなはずです。そうして、それができるのは世界中で共和党の議員たちだけなのです。歴史に汚名を残す覚悟の上でやっているのかどうか、聞いてみたいくらいです。

少し別の話しです、トランプ氏のいわいる“自国第一主義”ですが、自国を第一に考えるのはごく普通のことであって、また、責められることでもありません。ただ、現代の国際社会では自分の国が繁栄するためには周りも同時に栄えなければいけないので、他国のことにも配慮したことをしているだけです。トランプ氏のいっていることはまだ世界に未開発の市場が豊富に残されていた時代に行われていたことです。これ、皆わかっているはずですのにわたしの知る限りでは誰もいわないので一応、書いておきます。

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