事はそれ以上に大きい。
日本は歴史的に、古くは中国、明治以降は欧米と、強い外国の顔色をうかがうのが習性になっている。
歪なことに、日本の国内勢力が、その政治的目的を達成するために、アメリカなどに圧力をかけてくれるように頼むことすらあるという。
日本のそういう習性は、それで終わっていれば、ただのみっともない国民性というだけだ。
しかし、この劣等感が逆転することがある。
逆転してしまうと、今まで、白人様、と奉っていた負の感情が、抑えていた屈辱が爆発して滅茶苦茶なことをする。
(私は、原則では憲法九条は速やかに改正すべきと考える者だが、日本人のそういう習性に歯止めをかけるという意味ではこれは改正すべきではないとも思う。残念ながら、九条をそういう観点から評価する言説を見ないのたが)
戦争を未然に防ぐには、日本人としては、我々のそういう歪みを正す方が、外国を責めるよりも先にすべきことなのだ。
これだけ国際化が進んでも、まだまだ日本人には出来ないことのようだ。
残念ながら、今回のBBCの報道に対しても、それを受けて初めて事の深刻さを受け止めている、ということの異常さ、滑稽具合を指摘する声は、私の知る限り皆無だったのだから。
(アメリカで活躍する大谷翔平選手は、私も毎日その活躍を確認して、尚、テレビで報道しよう者なら、結果がわかっていても観る、しかもチャンネルを変えてまた観るくらいであるが、外国で、特にアメリカで活躍する者をこれだけ称賛してしまうのも、我々の歪みからくるものなのかもしれない。シャープ兄弟を叩きのめした力道山に熱狂したのと同じ心情からくることなのだろうか)