時事その他についての考察

「落ち目になると人は離れる」というけれど

上記の言葉は、没落した人が人の不人情をなじる言葉としていわれることが多い。

「それまで厚遇してやっていたのに、こっちに力が無くなった途端に手のひらを返して裏切ってきた」

みたいな感じだ。

勿論、そういつ指摘が当てはまる場合もあるだろう。

しかし、最近、ろくでもない上司と関わる羽目になり、大抵の場合、それは前提から間違っているのではないかと感じた。

※ここからしぱらく仕様もない話をすることになります。これは話を続けるのに必要な部分なので仕方ないのですが、読んで楽しいものではないのはあらかじめお詫びします。

その上司というのは、こちらが、私だけではなく、部下全員の迷惑になる行為をしているのを改めるようにお願いするとキレる人であった。

いちいちキレられても困るので、こちらも仕方なく種々の迷惑行為も我慢する羽目になってしまった。

しばらくすると、私の些細な失敗にもキレるようになってきた。

そうして、それはいささか理不尽なのではないか、というこちらの指摘に対して、自分がキレるのは何人かいる部下の中でお前だけである。すなわち、自分をキレさせるお前に原因があるのだ、という返事がきた。

少し傲慢に聴こえるだろうが、彼がキレる原因は、日頃から私が彼より優秀なことを示してしまっていることにあるのではないか、と思い至った。(いや、そんな嫌味ったらしく振る舞っていたわけでは当然ありません。何らかの問題が起きた時、または起きそうになった時に、良かれと思って助言してきただけです。そして実際、その上司も何かと相談してきていたのです。でもまぁ、それが普段から、本人も気づかなかい内にストレスになっていてもそれは理解できることではあります)

そうなると、まずは普段から猫撫で声で接することと、賢しげなことは一切言わないことにするのが賢明なのだろうと思わざるを得なかった。

これは相手から見たら「自分に懐いている」とか、少なくても好意は持たれているだろう、と思うだろう。

当然、ほとんど正反対なのだが。

そうして、もしも彼が何かをやらかして馘首されることがあったとすると、それに対する自分の反応は冷たいものになるだろう。

それを恨まれても面倒なので最低限の同情心は見せるかもしれないが、本心では全く同情などしないだろう。

そうして、仮に相手がそれまでの人間関係をあてにして何らかの頼み事をしてきたとすると、それはやんわりと、しかし断固としてお断りするだろう。

ようやく結論が言える。つまりはそういう事が多いのではないかと思うのだ。

没落した人が思うこととは違い、別に裏切ったわけではなく、耐えるのをやめたに過ぎない。まぁ、そのついでに軽い復讐をする人はいるかもしれないが。

こんな事を言ってはなんだけど、きちんと相手を理解して、向き合って普段から接していれば(余程シビアな権力闘争などでなければ)没落しても、離れられはするだろうが、汚い裏切りなどはされないではないか。勿論、色々な場合があるだろうけれど。