優れた表現、それは芸術やエンターテイメントに限ったことではなく、生活している姿そのものも表現の一つなのですが、それは、それに触れるものを鼓舞します。山口瞳さんの言葉を借りると、「こうしちゃいられない」と思わせるものです。
また、逆にいうと、それに触れるものも、殿様気分で高所から批評している場合ではないのです。「イチローすげえなぁ」では駄目なのです。自らも少しでも「すげえ」となるべく、修行をしなくてはならないのです。
嘘だと思ったら、誰か、あなたが好きな表現者に聞いてみるといいです。ただ、自分の発信した表現を享楽するのみで、自分は何もしようとしない人と、それに触発されて、自分の職務を少しでも高めようとする人と、どちらに自分の表現をより、届けたいのか。